臨床指標

5)看護

5)-1  治療を必要とする転倒転落発生率

  平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度
治療を必要とする転倒転落発生率 0.004% 0.006% 0.004% 0.007%
解説
 入院中の転倒や転落で負傷し、何らかの治療が必要となった患者さんの発生率を表す数値です。 転倒・転落の原因としては、入院による環境変化や疾患そのもの、治療・手術などによる身体的変化などさまざまなものがあります。また、高齢の患者さんでは、より転倒しやすい傾向にあります。転倒・転落に伴う骨折は体を動かすことを困難にし、寝たきりのきっかけになることもあるため、施設環境の整備や患者さん個々に応じた予防策の実施をより強化する必要があります。

 
算出方法
 治療を必要とする転倒転落件数 / 入院延患者数 

 

5)-2  術後の転倒転落による大腿骨頚部・転子部骨折の発生率

  平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度
術後在院患者延べ数 41,187 43,059 39,379 37,755 
術後の大腿骨頚部・ 転子部骨折の発生率 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
解説
 手術を施行した患者さんのうち、手術後に転倒・転落により大腿骨頚部・転子部骨折を発症した患者さんの割合を表す数値です。
 転倒・転落により骨折などの外傷が発生すると、患者さんの生活の質の低下を招き、回復に影響します。このため、手術後は痛みの緩和を図りながら安全に歩行できる状況をつくり、転倒・転落の未然防止に努めています。その結果、平成25年度から、術後の転倒・転落による大腿骨頚部骨折・転子部骨折は発生していません。
 
算出方法

 術後に大腿骨頚部・転子部骨折が発生した患者数 / 手術患者の術後在院延べ人数

 

5)-3  褥瘡(床ずれ)発生率

  平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度
褥瘡発生率 0.16% 0.14% 0.25% 0.21%
解説
 入院後、新たに褥瘡(床ずれ)を患った患者さんの発生率です。褥瘡学会の推定発生率の算出を参考に全ての深さを発生ととらえています。日本褥瘡学会の平成28年度第4回実態調査によると一般病院の平均推定発生率は1.2%です。
 当院では皮膚科医師、形成外科医師、管理栄養士、作業・理学療法士、薬剤師、皮膚・排泄ケア認定看護師などの多職種で褥瘡対策チームを編成し、毎週褥瘡回診やカンファレンスを行い、褥瘡の発生予防、早期発見、早期治療に取り組んでいます。また、褥瘡対策の院内勉強会の開催や高機能ベッドマットの導入により、更なる褥瘡対策に努めています。

算出方法
 褥瘡の院内新規発生患者数 / 入院患者延べ人数