部門・センター

移植センターについて

当院における組織適合性検査は、昭和56年10月の福岡赤十字病院地方腎移植センター開設時に移植免疫部門として整備され、平成13年より(公)日本臓器移植ネットワーク特定移植検査センターとして移植医療に携わり、平成28年の組織変更で移植センターと名称を変更いたしました。
当移植センターでは、九州地区で脳死・心停止ドナー(提供者)が発生した場合、多岐にわたる検査を24時間365日対応で行う体制を構築しています。また生体移植検査では、全国の大学病院をはじめとして多くの移植関連病院と提携し検査受託を実施しています。

スタッフ紹介

移植センター長 :本山 健太郎 (移植外科部長)
副センター長  :満生 浩司 (腎臓内科部長)
副センター長  :谷本 一樹 (血液・腫瘍内科部長)
副センター長  :江崎 信行 (事務副部長)
移植細胞研究課長:橋口 裕樹 (認定組織適合性指導者)
        :金本 人美 (HLA検査技術者)

HLAとは

HLA(Human Leukocyte Antigen)はヒト白血球抗原であり、白血球の型です。体内では重要な免疫機構として働き、主に自己と非自己を認識します。体内に異物(自分ではないもの、細菌、ウイルス等)が侵入してきた時に、それを排除しようと働きます。体を外敵から守る面では非常に優れたシステムですが、移植においては自分と違うHLA型の臓器(細胞)を移植した場合に、異物として認識し攻撃対象となることがあります。さらに患者さんは、移植された非自己のHLA型に対し抗体を産生し、拒絶反応を引き起こす場合があります。このようにHLAは移植に深く関与し、移植前後の検査が重要になってきます。さらに、HLA型は疾患関連性、個人識別、親子鑑定、人類集団の近縁性の解析等、幅広い分野で利用されています。

認定及び資格取得

  • 日本組織適合性学会   HLA検査技術者
  • 日本組織適合性学会   認定組織適合性指導者
  • 日本輸血・細胞治療学会 認定輸血検査技師
  • 日本輸血・細胞治療学会 細胞治療認定管理師
  • 日本サイトメトリー学会 認定サイトメトリー技術者

抗HLA抗体(スクリーニング検査)及び抗HLA抗体(抗体特異性同定検査)の測定に関する施設基準および精度管理保証について

当院は以下の施設基準を全て満たしています。
ア. 区分番号「B001」の「25」移植後患者指導管理料(臓器移植後の場合に限る。)に関する施設基準の届出を行っております。
イ .関係学会による指針を遵守し検査を実施しています。

イ.「関係学会による指針の遵守」について
当センターは、日本組織適合性学会QCWS参考プロトコルに基づいて検査を実施し、毎年開催されるQCWS(精度管理)、QCワークショップ集会(解析報告会)に参加しています。QCWSの結果は基準を満たしており、日々の検査精度については日本組織適合性学会認定HLA検査技術者、認定組織適合性指導者が専任で検査を行い、質の担保に努めております。
また、日本移植学会の精度管理事業にも毎年参加し施設間差是正に努めております。

【重要】抗HLA抗体保険収載にかかる届出について
平成30年4月1日から抗HLA抗体(スクリーニング検査)及び抗HLA抗体(抗体特異性同定検査)の測定が、全ての臓器移植後において保険収載となります。当院に検査を委託していただいている施設におかれまして、届出をされる場合は、下記の書類(PDF)を添付の上、ウェブページのURLを記載し、各施設から所轄の地方厚生(支)局へ届出をお願いいたします。

主な業務と検査実績

  1. 生体臓器移植 組織適合性検査
  2. 脳死・心停止ドナー検査
  3. 幹細胞移植における細胞調整・管理
  4. 治験検査委託
  • HLAタイピング(DNAタイピング)
  • 杭HLA抗体スクリーニング検査(クラスⅠ、クラスⅡ)
  • 杭HLA抗体同定検査(DSA、NDSA、CREG)
  • クロスマッチ検査(CDC:補体依存性細胞障害)
  • クロスマッチ検査(FCXM:フローサイトクロスマッチ)
  • クロスマッチ検査(ICFA法)
  • ABO血液型抗体価検査(ABO不適合臓器移植)
  • 細胞表面マーカー検査
  • 末消血幹細胞調整、保存管理
  • 骨髄液からの細胞調整、管理
  • 急性GVHDにおけるテムセルHS細胞調整、管理

実績

  • 生体腎移植患者に対して移植28~7日前からFK506/FK506E(MR4)を投与した場合の有効性、安全性及び薬物動態を確認する臨床第Ⅲ試験(治験計画書番号:IDEC-C2B8-T2)
  • 腎移植後の抗体関連型拒絶反応に対するIDEC-C2B8の有効性を検討する臨床第Ⅲ試験(治験計画書番号:IDEC-C2B8-T3)
検査項目 件数
HLAタイピング 895
クロスマッチ 1,768
杭HLA抗体検査 2,445
ABO抗体価検査 215
細胞表面マーカー 78
幹細胞・テムセル調整 32
(2019年4月1日~2020年3月31日)

主な機器について

主な機器
フローサイトメーター
・Becton Dicknson FACScantoⅡ
・BECKMAN COULTER NAVIOS
・Luminex 200
・Luminex LABSCan3D
細胞調整・保存
・Becton Dickinson FACS Lyse Wash Assistant TM(2台)
・One Lambda Lambda Jet(2台)
・無菌接合装置 TSCD-Ⅱ
・チューブシーラー KL-153
・クリーンベンチ一式
DNA抽出・調整
・GeneAmp® PCR System 9700 2台
・MaxWell®RSC Instrument
・Eppendorf Bio Photometer®D30
倒立位相差蛍光顕微鏡
・Nikon ECLIPSE Ts2-FL

関連サイト