病院概要

院長挨拶

 全世界が新型コロナウィルス感染症(以下、コロナ)で大変な影響を受けています。この感染症は医療現場だけではなく、経済にも極めて大きなダメージを与えています。特効薬がないため、ロックダウンや外出・会食自粛など人々の行動制限により収束させる方法を取らざるを得ません。従来通りの方法では十分な収益を確保できない職種やテレワーク中心となったりする仕事が数多く出現しています。このウィルスパンデミックは世の中の在り方を大きく変化させることになりそうです。
 一方、私たちは1年を通しての経験により、ある程度の経済活動をしながらコロナに感染しない生活の仕方も分かってきました。また、ワクチン接種がコロナの発症や重症化を強く抑制するという結果が示されており、日本でも接種開始となりました。当初の予定よりは遅れていますが、年内には希望する多くの国民に接種されるようです。変異株の出現など残された問題はあるものの、徐々に明るい陽射しも見えてきました。今年の日本はコロナ禍から抜け出し、私たちにとって明るい年になることが期待されます。
 さて、日本赤十字社は災害救護を積極的に行う使命をもっています。この数年、毎年のように近隣県で豪雨災害が発生しており、当院も日本赤十字社の一員として多くの救護班を派遣して参りました。今年は東日本大震災から10年、熊本地震から5年が経過し、節目となる年です。気持ちを新たにして、いつ災害が発生しても救護に出動できる体制を整えていきたいと考えております。
 昨年の4〜5月は緊急事態宣言により、一般患者さん来院が大幅に減少しました。しかし、6月以降は一昨年とほぼ同じレベルの入院・外来診療を行っております。今年1月からの緊急事態宣言中はコロナ患者さんの入院は急増しましたが、一般患者さんの減少はみられませんでした。地域の基幹病院として、どうにか医療崩壊を起こすことなくコロナ診療と通常診療を両立しながら継続することができました。
 しかし、コロナ禍の経済的ダメージや大規模な補正予算が国の財政を圧迫することは明白です。今後、医療費抑制の方向に舵が切られることも予測されます。厳しい環境下でも健全で安定した病院運営を行い、職員一同、力を合わせて地域の方々に必要とされる医療を提供していきたいと考えております。
 これからも皆様のご指導、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。
令和3年4月吉日

福岡赤十字病院
院長 中房祐司