小児科

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群とは、尿に大量のたんぱく尿が出現し、低たんぱく血症と浮腫を認める病態です。
尿量の減少と、体重の増加がしばしば認められます。
ネフローゼ症候群を起こす腎疾患にはいろいろな種類がありますので、診断には腎生検が必要です。腎生検で得られた組織の種類と程度に応じて治療法を組み立てる必要があります。一方で、小児のネフローゼの場合にはかならずしも最初から腎生検を行うわけではありません。これは、小児のネフローゼのかなりの部分が微小変化群といわれるタイプであり、臨床的な所見などから可能性が高いと思われる場合には組織診断をせずに治療に入る場合も少なからずあります。

ネフローゼ症候群の組織診断名

臨床分類

特発性 原因不明:小児のネフローゼの約90%
組織学的には微小変化型が多い
二次性 炎症性:紫斑病性腎炎、ループス腎炎
遺伝性:先天性ネフローゼ症候群、乳児ネフローゼ症候群、アルポート症候群など
感染症:急性糸球体腎炎、HB腎症など
薬剤性:金、水銀など

腎組織分類

  1. 微小変化型:約85%を占める
  2. 巣状分節状糸球体硬化症
  3. メサンギウム増殖性糸球体腎炎
  4. 膜性増殖性糸球体腎炎
  5. 膜性腎症

ネフローゼ症候群の原因

こどものネフローゼ症候群の多くは微小変化群(型)といわれるネフローゼ症候群です。現在のところはっきりした原因は不明ですが、免疫細胞(リンパ球)の異常が疑われています。

ネフローゼ症候群の治療

ネフローゼ症候群の急性期治療としては、安静と減塩食、そして薬物療法が行われます。初期には、入院しての治療が必要となります。
薬物療法の中心は副腎皮質ホルモン(ステロイド)です。微小変化群ではそのおよそ9割によい反応が認められますが、一方で再発が多いのもその特徴です。再発を経験しながらも、成人になる頃には多くの方が再発しなくなります。
再発が多い場合には、「小児慢性特定疾病」として医療費の補助を受けることができます。スタッフか保健所へお尋ねください。

2005-8-11開設 2019-03-22改訂