HLA検査

HLA検査 (臓器移植・造血幹細胞移植・骨髄移植)

はじめに

HLA移植検査室は、昭和56年10月の福岡赤十字病院地方腎移植センター開設時に移植免疫部門(組織適合性検査)として整備され、平成13年2月より(社)日本臓器移植ネットワークの特定移植検査センターとして名称を変更し、移植に携わってきました。
現在、九州地区で脳死・献腎ドナーが発生した場合、多岐にわたる重要な移植検査を24時間365日対応で行う体制を構築しています。また生体移植検査も全国の大学病院をはじめとして多くの移植関連施設より受託しています。
臓器移植のみならず、造血幹細胞移植・骨髄移植におけるHLAタイピングも受託しています。

HLAとは

HLA(Human Leukocyte Antigen)はヒト白血球抗原であり、両親から遺伝で半分ずつ受け継ぎ、親子間、同胞間でも全てのHLAが同じになる確立は低く、非血縁間では更に低い確率でしか一致しません。HLAは体内で重要な免疫機構として働いており、主に自己と非自己を認識します。体内に異物(自分ではないもの、外敵)が侵入してきた時に、それを排除しようと働きます。体を外敵から守る面では優れていますが、臓器移植では自分と違うHLAの臓器を移植した場合に、臓器を異物として認識し攻撃の対象となることがあります。また患者さんが移植された臓器のHLA抗原に対して抗体を産生し、拒絶反応を引き起こす可能性があります。このようにHLAは臓器移植と深く関与し、移植前後の検査が移植成績に大きく関与する事があります。

認定及び資格取得

日本組織適合性学会認定 HLA検査技術者2名

 

抗HLA抗体(スクリーニング検査)及び抗HLA抗体(抗体特異性同定検査)の測定に関する施設基準および精度管理保証について

当院は以下の施設基準を全て満たしています。

ア. 区分番号「B001」の「25」移植後患者指導管理料(臓器移植後の場合に限る。)に関する施設基準の届出を行っております。
イ .関係学会による指針を遵守し検査を実施しています。

「イ .関係学会による指針の遵守」について

当移植検査課は、日本組織適合性学会QCWS参考プロトコルに基づいて検査を実施し、毎年開催されるQCWS(精度管理)、QCワークショップ集会(解析報告会)に参加しています。QCWSの結果は基準を満たしており、日々の検査精度については日本組織適合性学会 認定HLA検査技術者、認定組織適合性指導者が専従で検査を行い、質の担保に努めております。

 

【重要】抗HLA抗体保険収載にかかる届出について
平成30年4月1日から抗HLA抗体(スクリーニング検査)及び抗HLA抗体(抗体特異性同定検査)の測定が、全ての臓器移植後において保険収載となります。当院に検査を委託していただいている施設におかれまして、届出をされる場合は、下記の2つの書類(PDF)を添付の上、ウェブページのURLを記載し、
各施設から所轄の地方厚生(支)局へ届出をお願いいたします。

(平成30年4月16日(月)必着)

 

QCWS評価表(福岡赤十字病院). PDF
QCWS集会参加証明書(福岡赤十字病院 認定組織適合性指導者).PDF

このページのURL:https://www.fukuoka-med.jrc.or.jp/section/inspection/inspection2_7

主な移植検査項目

1)HLAタイピング(DNAタイピング)
2)HLA抗体スクリーニング検査(クラスⅠ、Ⅱ)
3)HLA抗体同定検査(DSA、NDSA、CREG)
4)クロスマッチ検査(CDC:Complement-Dependent Cytotoxicity 補体依存性細胞傷害)
5)クロスマッチ検査(FCXM:Flow Cytometry Crossmatch)
6)ABO血液型抗体価検査(ABO不適合移植検査)
7)CD3/19検査(ABO不適合移植検査)
8)細胞表面マーカー検査

白い糸状に見えるのが、血液から採取したDNA(矢印)です。
この中にたくさんの情報が入っています。

HLA検査イメージ

主な機器

用途 型式
フローサイトメーター Becton Dickinson FACS Calibur TM
Becton Dickinson FACS CantoⅡTM
BECKMAN COULTER NAVIOS TM
Luminex 200
細胞採取・調整 STEMCELL ROBOSEP
Becton Dickinson FACS Lyse Wash Assistant TM
細胞分注 OneLambda Lambda Jet
PCRサーマルサイクラー GeneAmp® PCR System 9700 2台
倒立位相差蛍光顕微鏡 Nikon ECLIPSE Ts2-FL一式

 

臓器移植について