激しい嘔吐、下痢があるときにどうしたらよいでしょうか。(
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脱水にならないためには、水分を与える必要があります。
さらに、脱水の時、体から失われた物の中には、水分だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も含まれています。この点にも注意してあげましょう。
嘔吐が続いているときに栄養をあげたいといって固形物を食べさせてもまた嘔吐してしまいます。まず、水分がとれるようになるのが第一です。少しずつ、頻回に分けてあげてください。まず水分と塩分、そして最後にカロリーと考えましょう。水分が入るようになり、食事を食べたがるようになると食事を再開する時期がきたと考えられます。これも、様子を見ながら、増やしてください。
飲ませるものとしては、体のバランスをとってくれるものをあげたいものです。
WHOをはじめとして、下痢などの時の水分投与の指針があり、この中で登場するのが
ORS: Oral Rehydration Salt(Solution)=経口補水液です。経口補水液には、水分と電解質、糖分などが含まれます。体への吸収がよいとされる浸透圧、ナトリウム、糖質などの配分が示されています。(注意:経口補水療法を行うことで水分の補給、電解質の補給はできますが、必ずしも下痢が早く治るわけではありません)
| 種類 |
浸透圧
(mOsm/L) |
Na
(mEq/L) |
K
(mEq/L) |
Cl
(mEq/L) |
糖質
(%) |
| WHO(2002) |
245 |
75 |
20 |
65 |
1.35 |
| ESPGHAN |
240 |
60 |
20 |
60 |
1.6 |
どんなときに経口補水を行うのが良いのでしょう
- 急性胃腸炎などの際の脱水症の予防
- 中等症以下の脱水症の治療
などの場合です
経口補水療法の実施は必ずかかりつけの医師の指導を受けてください。
母乳栄養の場合は母乳を続けてください。
経口補水だけでは脱水を防げない場合もあります。
経口補水を行っても嘔吐して飲めないときや全身状態が良くならないようなときには早めに小児科の先生に相談しましょう。脱水の原因となった病気の診断と治療を受けることも大切です。
| 急性の嘔吐や下痢で、次のようなときには必ず早く医師の診断を受けましょう |
| 乳児である(6か月未満または体重8kg未満) |
| 早産の既往、慢性疾患または併発症があるとき |
| 3か月未満の乳児では38℃以上、3〜36か月の乳幼児では39℃以上の熱がある |
| 目で見てわかる血便がある |
| 頻回かつ多量の下痢を含め、排出量が多い |
| 嘔吐が持続している |
| 家族(保護者)がみて脱水症と一致する症状がある(眼のくぼみ、涙の減少、粘膜の乾燥、尿量の減少など) |
| 精神状態の変化がある(易刺激性:びくびくするなど、感情鈍麻:反応が鈍い、嗜眠:うとうとしている など) |
| すでに投与している経口補水療法がそれほど効かない、家族(保護者)が経口補水療法を行うことができない |
MMWR Recommendations and Reports 2003/Vol.52/No.RR-16より一部改変
嘔吐があるときには、少しずつ頻回に経口補水液を与えます。飲ませ方は、ページ下の「飲ませ方のコツ」を参照ください
これによって、水分とナトリウム、カリウムがとれます。
おなかの調子が悪いときには、
おかゆにうめぼしといった
日本の治療食がありますが、近年では、嘔吐が止まり次第元々食べていた年齢相当の食事に戻す方が腸のために良いという考え方に変わってきました。
経口補水液と一般飲料、スポーツドリンク、ジュースの内容の比較
| 種類 |
商品名 |
浸透圧
(mOsm/L) |
Na
(mEq/L) |
K
(mEq/L) |
Cl
(mEq/L) |
糖質
(%) |
備考 |
| 経口補水液 |
ソリタT3顆粒 |
200 |
35 |
20 |
30 |
3.4 |
病院で処方 |
| ソリタT2顆粒 |
250 |
60 |
20 |
50 |
3.2 |
〃 |
OS−1*
(オーエスワン) |
270 |
50 |
20 |
50 |
2.5 |
医師の指示で
(院内売店) |
アクアライト
ORS |
200 |
35 |
20 |
30 |
4.0 |
|
| イオン飲料 |
アクアライト |
260 |
30 |
20 |
25 |
5.0 |
|
| ポカリスエット |
295 |
21 |
20 |
16.5 |
6.7 |
|
| 100%果汁 |
アップルジュース |
730 |
0.4 |
44 |
45 |
12.0 |
|
| ジュース |
コカコーラ |
469 |
3.0 |
0.1 |
? |
? |
|
スポーツドリンク(イオン飲料)は電解質が少なく、糖分が多いので脱水の治療には向きません。果汁やジュースもナトリウムが不足し、一方で浸透圧が高く下痢には良くないと考えられます。
* OS-1 特定病者用食品【厚生労働省認可】
